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2008年10月06日(月) 14時00分

PC搭載ウェブカメラが危ない:メール等で乗っ取り、盗撮する例多発WIRED VISION

米連邦検察当局が、ある女性のノートパソコンにスパイウェアをインストールし、そのウェブカメラを通して持ち主の女性のヌード写真を盗撮した容疑で、フロリダ州の大学生を訴追している。連邦裁判官は9月23日に容疑者の逮捕状を発行した。

Craig Matthew Feigin容疑者(23歳)は、連邦の『コンピューター詐欺および不正使用禁止法』(Computer Fraud and Abuse Act)違反の容疑で、ゲーンズビル米連邦地方裁判所で告発(PDF形式)されている。

Feigin容疑者は7月に地元警察に逮捕された。『Gainesville Sun』の8月1日(米国時間)の報道によると、被害者の女性が、Feigin容疑者にノートパソコンの修理を依頼して一晩預けたのだが、その後、コンピューターがそれまでと違う動作をすることに気づいたため、事件が発覚したということだ。ノートパソコンに近づくたびに、ウェブカメラのライトのスイッチが入ったという。

被害者が、ITの知識がある友人にシステムを調べてもらったところ、リモートアクセス・プログラム『Log Me In』と、ソフトウェア『Web Cam Spy Hacker』がインストールされていることが判明した。

Web Cam Spy Hackerは[撮影された写真をリモートサーバにアップロードするツールで、]Feigin容疑者本人がオンラインで販売していたものだった。配偶者の浮気の現場を押さえるツールというのが謳い文句だった。

事件が発覚するまでの3週間のあいだに、このソフトウェアによって被害女性の画像約2万枚が、東欧のウェブサーバーにアップロードされたとされている。

報道によると、Feigin容疑者は他にも8人または9人の女性に今回と同じような犯罪行為をしたと警察に対して供述しているという。

[同様の事件として、英Sophos社ブログの記事は、キプロス島に住む46歳のIT技術者が17歳の少女のコンピューターに対して電子メールでトロイの木馬ウイルスを送り、ウェブカメラを乗っ取って写真を盗撮し、脅したという理由で4年の刑に処された2005年の事件などを伝えている。

過去記事「ウェブカメラで覗き見するウイルス」では、ウェブカメラとマイクを使ってのぞき見・盗み聞きができるというワーム『W32/Rbot-GR』を紹介している。企業では、テレビ会議の内容が覗き見される被害が想定される]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081006-00000002-wvn-sci