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2008年10月06日(月) 20時35分

「罰当たり」怒りの声 82歳女が門徒講浄財6200万円着服産経新聞

 浄土真宗本願寺派の門徒らで組織する任意団体「佃島説教所門徒講」(東京都中央区)の資金約6000万円を着服したとして、警視庁捜査2課は6日、業務上横領の疑いで、同区佃、同門徒講世話人、斎藤葉子容疑者(82)を逮捕した。300年以上の伝統を誇る門徒講の浄財を着服したことに対し、関係者からは「罰当たりだ」と怒りの声が上がっている。

 佃島説教所門徒講は1679年に築地本願寺が焼失から再建した際、信者らが尽力したことがきっかけとなり結成。昭和9年に正式に発足した。今でも月に一度、僧侶の法話を聞くなどしている。

 調べによると、斎藤容疑者は門徒講の会計役を務めていた平成14年5月下旬〜17年5月下旬までの間、12回に渡り、門徒講名義の口座から計6200万円を引き出して横領した疑い。

 着服した金の8割は、斎藤容疑者が役員を務める金属加工機器卸売会社の運転資金に充てていたという。着服したうち約1700万円は発覚後に返済していた。斎藤容疑者は「払い戻しはしたが着服はしていない」と、容疑を否認している。

 門徒講は、450人の門徒講員から年額2000円の資金を集めていた。昨年11月に説教所の立て替え計画が持ち上がった際、1億1200万円あった預金残高が減っていたことから犯行が発覚。今年7月に、警視庁に刑事告訴していた。

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