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2008年10月06日(月) 17時02分

【韓国】「ネット実名制」論議再燃、人気女優自殺でNNA

 女優のチェ・ジンシルさんがネチズン(インターネット市民)の流した悪質なうわさが原因で自殺したとされる事件で、ネット掲示板への書き込みを実名にする「実名制」の導入と悪質な書き込みを処罰する「サイバー侮辱罪」を盛り込んだ法制定の必要性が再浮上している。韓国ではネットへの書き込みが原因で芸能人が自殺する事件が相次いでおり、社会問題となっている。
 
 与党・ハンナラ党はこのほど、ニックネームやIDを使った悪質な書き込みが度を越しているとして、根拠のないひぼう中傷に対する処罰と実名制の導入を骨子とした「情報通信網の利用促進および情報保護法の改正案」の導入を積極推進する考えを明らかにした。

 現在は、1日の平均利用者数が30万人を超えるポータルサイトや同20万人を超える放送局および新聞社のネットサイトが実名確認を実施している。昨年7月から住民登録番号と名前で本人と確認できたユーザーに限り、IDやニックネームを使用して掲示板への書き込みができるようになったが、悪質なひぼう中傷は減っていない。ハンナラ党は、実名確認制度の基準を1日平均利用者10万人以上のサイトに強化するほか、悪質な書き込みについては被害者の訴えがなくても処罰できる法律を制定する方針。

 これに対し、野党はネット利用を統制するものと反発している。民主党の朴炳錫議員は「チェさんの死を政治的に利用し、ネット上で魔女狩りを行うようなもの」と批判した。

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