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2008年10月05日(日) 01時57分

<石綿健康被害>ニチアス工場の周辺住民ら相談…岐阜・羽島毎日新聞

 ニチアス羽島工場で使用された石綿(アスベスト)による健康被害が問題になっている岐阜県羽島市で4日、アスベスト被害救済東海弁護団(代表・渥美玲子弁護士)が面談方式の無料相談会を開いた。同工場の元従業員や周辺住民など計24人が訪れた。

 弁護団は電話相談を行ったことはあるが、面談は初めて。相談者の職歴や居住歴などを聞き取り、労災補償やアスベスト新法による救済手続きなどを説明した。また、アスベストに詳しい岐阜環境医学研究所の松井英介医師が問診を行い、相談者が持参したレントゲンやCT写真を見て所見を示した。

 弁護団によると、ニチアス独自の健康調査や6月に環境省が公表した工場周辺住民の健康リスク調査結果では「経過観察が必要」との結論にとどまったため、「個人の症状や治療方針についての説明がない」などの不満が強かったという。樽井直樹弁護士は「相談のニーズが潜在的に存在することが分かった。きょうの相談者をフォローする場が必要だと思う」と話していた。【鈴木敬子】

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081005-00000004-mai-soci