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2008年10月05日(日) 08時03分

成長の過程 探る化石 若いアケボノゾウ 初の全身骨格産経新聞

 長野県東御市教育委員会は4日、同市加沢の千曲川河川敷で、約130万年前の地層付近から、日本固有の「アケボノゾウ」の若い個体のほぼ全身骨格の化石が見つかったと発表した。アケボノゾウの化石は日本各地で発掘されているが、成長過程の全身の骨が発見されたのは全国で初めてという。市教委は「アケボノゾウの発達過程を知る上で貴重な手掛かりになる」としている。

 同市(旧北御牧村を含む)でもこれまでに成獣のアケボノゾウの全身骨格2頭分が見つかっており、骨の一部も含めると同一地層で確認されたのは5頭目。

 9月27日から始まった発掘調査には、ボランティア約30人が参加。南北約6メートル、東西約4メートルの範囲から、肋骨(ろっこつ)数本のほか、頭の一部、大腿(だいたい)骨とみられる骨などが確認された。近くではこれまでに牙、歯などや足跡が見つかった。

 発掘に参加した研究者によると、ゾウは60年ぐらい生きるとされる。アケボノゾウの成獣の体高は約2メートル、体長は約3メートル。今回は体高約1・2メートル、体長約2メートルで、10歳代後半から20歳代前半のゾウとみられる。

 アケボノゾウは、300万年前−100万年前ごろ日本だけに生息していた小型ゾウ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081005-00000058-san-soci