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2008年10月05日(日) 08時01分

【1都4県週刊知事】静岡 石川嘉延知事 地方財政は正念場に産経新聞

 「今の状態が推移していけば、全国どこも“大阪府状態”になると言っても過言ではない。それでいいのか。本当に正念場にさしかかりつつあると思います」。定例県議会の一般質問で9月29日、財政健全化について答弁した石川嘉延知事は語気を強めた。

 地方財政の状況は厳しい。国の地方一般財源、地方交付税が減少する一方、高齢化などで義務的経費は伸びるばかり。今年度の県税収は、企業収益の悪化などで当初予算を139億円下回る見込みだ。平成21年度には359億円の財源不足となる見通しで、穴埋め用の財政調整基金なども底をつくという。

 石川知事には、他府県に先駆けて行財政改革を進め、成果を挙げてきた自負がある。だがこの日、「本県独自の取り組みにより解決することに限界があることも事実」と答弁。全国知事会を通じ、地方消費税を拡充すべきと国に訴えているが「のれんに腕押し」。国政の行方さえも定まらない中、もどかしげな表情を浮かべて議場を出た。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081005-00000056-san-pol