2008年10月05日(日) 01時27分

＜個室ビデオ店放火＞俳優の青木さん、仲間が冥福祈る（毎日新聞）

　大阪市浪速区の個室ビデオ店で１５人が死亡、１０人が負傷した放火事件で、現場の献花台では４日も、多くの人たちが冥福を祈った。死亡した俳優、青木孝仁さん（３６）の知人、大阪府内の女子学生（１８）も花を供えた。青木さんが主役の演劇を見たことで知り合いになり、５月には、大学演劇サークルの練習を見に来てくれ、アドバイスをもらった。「個性的な役者だったのに」と肩を落としていた。

【写真特集】個室ビデオ店火災の現場の様子

　兵庫県川西市の俳優、秋庭健さん（４３）は、青木さんと同じ映画に出演する予定だった。映画の台本に初めて名前が載り、青木さんは「信じられないくらい幸せ」と興奮してしゃべっていたという。秋庭さんは「１週間前、演技を巡ってけんかをしたままだった。今日は謝りにきた」と手を合わせた。

　また、死亡した東京都町田市の柳沼豊さん（６１）の知人、大阪市阿倍野区の整形外科医院を開業している岡本浩一さん（３７）はペットボトルを供え、「柳沼さんは、レントゲン画像をコンピューターで処理するソフトを販売していて、知り合いから紹介された。信頼できる人だった」と話した。柳沼さんはまだ会社をつくったばかりだったようで、「経費を節約するため、こっちに出張で来た時は、安い所に泊まっていると言っていた。なんで亡くなってしまったのか。理不尽すぎる」と残念そうに語った。

【衛藤達生、酒井雅浩】

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