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2008年10月05日(日) 22時09分

ゲートウェイ21「ウソついていたのか」説明会で怒り噴出読売新聞

 留学仲介大手「ゲートウェイ21」(東京都新宿区)の経営が破綻(はたん)した問題で、同社は5日、千代田区内で債権者への説明会を開いた。

 約230人が入れるホールに500人を超える債権者が集まり、会場の外まであふれかえる事態に。同社は説明会を急きょ2回に分けて開き、福井伴昌(ともまさ)社長が謝罪したが、留学の夢を閉ざされた人たちから怒りの声が続出した。

 同社は12億9000万円の負債を抱え、今月1日、東京地裁に破産を申し立てた。約1300人から留学費用として集めた約9億5000万円を運転資金に充てており、これらの人たちは留学できなくなる可能性が高い。

 福井社長は「このような事態を引き起こし、申し訳ありません」と謝罪し、破綻の原因について「売り上げが低迷し、資金繰りに窮した」などと説明。集めた留学費用の大半を、事務所の家賃や従業員への給与の支払いなどに充てたことを明かした。

 これに対し、出席者からは不満が噴出。「『ホストファミリーの体調が悪いので渡航を延期してほしい』と説明されたが、それはウソだったのか」などと語気を荒らげる人もいた。

 英国への留学の仲介を依頼し、約180万円を納めたという都内の30歳代の男性会社員は、勤務先に退職を申し出た直後に破綻を知った。入学予定だった現地の語学学校に電話で確認したところ、「授業料は受け取っていない」との回答。「忙しくて自分では留学の手続きができないから仲介を依頼したのに……」と言葉を絞り出した。

 都内の無職女性(26)は、日米の工芸品を海外に紹介する夢をかなえるため米国に留学しようと、約150万円を同社に納めた。アルバイトをかけ持ちしてためたお金だった。説明会で今後の対応を聞こうとしたが、「『すみません』と言うばかりで何も分からなかった」と憤る。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081005-00000033-yom-soci