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2008年10月05日(日) 05時45分

金融安定化へ具体策示せず=G8早期開催呼び掛け−欧州4カ国首脳時事通信

 【パリ4日時事】米国から欧州へ波及した金融危機をめぐり、パリで4日開かれた英、仏、独、伊の欧州4カ国による首脳会議は、危機打開に向け「あらゆる措置」を取ることを確認、主要8カ国(G8)などによる緊急首脳会議の早急な開催を呼び掛け、閉幕した。しかし、金融機関の安定化に向けた欧州全体の協調については、具体策が示されないまま終わった。
 4カ国首脳は声明で「金融システムの健全性と安定確保のために協調し、必要なあらゆる措置を取る」と表明。またサルコジ仏大統領は会議後の共同記者会見で、「われわれは政府首脳として、危機に直面している銀行など金融機関への支援を申し合わせた」と強調した。
 しかし、メルケル独首相は「各国が自分の責任で、国家レベルで対応しなければならない」と指摘し、欧州全体としての救済策には改めて難色を示した。ドイツはフランスなどが提示したとされる3000億ユーロ(約44兆円)規模の支援基金構想に反対していたとされ、首脳会議でも基金設置は議題に上らなかった。 

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