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2008年10月05日(日) 20時46分

タイ首相府不法占拠の指導者、警察が反逆容疑で逮捕読売新聞

 【バンコク=鶴原徹也】タイ警察は5日、首相府不法占拠を続ける反政府勢力「市民民主化同盟(PAD)の中心的指導者、チャムロン元バンコク知事を反逆などの容疑で逮捕した。

 PADはこれに反発し、占拠継続を表明した。ソムチャイ新政権のもとで模索の始まった対話解決の道は一層困難になった。

 チャムロン氏は同日朝、首相府を出て、バンコク知事選の投票のために訪れた投票所で逮捕された。

 同氏にはPADの他の指導者8人と同様、不法占拠開始翌日の8月27日、最高刑が死刑となる反逆などの容疑で逮捕状が出ていた。指導者の一人は今月3日、首相府を離れて逮捕されており、同氏が逮捕を想定していたのは確実。5日早朝、「祖国の恩に報いることが国民の義務」などとして反政府活動への結集を呼びかける声明を出していた。

 PADは“眼前の敵”だったサマック前首相の9月中旬の退陣後、明確な闘争目標を失っており、チャムロン氏の「不当逮捕」を新たな政権攻撃材料とするために仕掛けた可能性がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081005-00000028-yom-int