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2008年10月04日(土) 16時59分

関係者ハラハラ…北の湖、八百長疑惑裁判で出廷へ夕刊フジ

 さあ、あなたの出番ですよ−。日本相撲協会と力士らが、八百長疑惑記事を掲載した週刊誌「週刊現代」の発行元、講談社などに名誉棄損で損害賠償と謝罪広告を求めた民事訴訟が3日、東京地裁で行われ、原告側の証人として朝青龍が現役横綱として史上初めて法廷に立った。

 注目の証言を終えて両国国技館に戻った朝青龍は「全部、(事実を)放り出しました。みんなが納得できるような素晴らしいことをハッキリと言ったので、後は弁護士さんに任せる」とホッとした表情を浮かべた。しかし、これはまだ第1幕だ。

 16日には、北の湖前理事長が出廷する。昨年1月、「週刊現代」に自身の現役時代の相撲に八百長の疑惑があるとする記事が掲載されると「このまま見過ごすことはできない」と激高。「この種の八百長報道は何年かに1回、必ず出てくる。この際、はっきり黒白をつけましょう」という弁護士のアドバイスを受け、法廷闘争に持ち込むことにゴー指令を出した。その怒り方が尋常ではなかったことは、講談社などに求めた賠償金の総額が7億8000万円にも上ることでも分かる。

 ただ、9月2日の抜き打ち検査で、北の湖前理事長自らの弟子、元十両白露山が兄の元幕内露鵬とともに大麻の陽性反応を示して解雇。その監督責任を取って理事長を辞任、と言うよりも、事実上解任された。昨年1月とは北の湖前理事長自身の立場や心境などに大きな隔たりがある。現役時代は21歳2カ月の史上最年少で横綱に昇進し、「怪童」の名をほしいままにしたが、今では強気や熱気はほとんど感じられず、秋場所中も所在なげにボンヤリしていることが多かった。

 こんな落ち込んだ状態で週刊現代サイドの執ようで、容赦なく痛いところを突いてくる反対尋問に耐えられるか。

 「朝青龍は、事前に弁護士と何回もリハーサルをするなど、万全の準備をしていた。北の湖前理事長は辞任後、用事がない限り、ほとんど協会事務所にも姿をみせていない。もともと話すことが得意でないだけに、言いよどんだり、余計なことを口走って、相手に付け込まれる危険性は朝青龍以上に大きい。元若ノ鵬もドッキリ証言をするかもしれないし」と協会関係者は心配する。一難去って、また一難だ。

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