2008年10月04日(土) 23時26分

＜北朝鮮＞金総書記がサッカー観戦…場所、日時は不明（毎日新聞）

　【ソウル西脇真一】北朝鮮の朝鮮中央通信は４日、金正日（キムジョンイル）総書記が、金日成（キムイルソン）総合大学の創立６２周年に際し、同大と平壌鉄道大とのサッカー試合を観戦したと報じた。観戦場所や日時は不明。

　金総書記の活動を伝える動静報道は８月１４日の軍視察以来、５１日ぶり。９７年の総書記就任後、活動の空白期間が最長となっていた。

　報道によると、金総書記は「学生たちが、祖国と人民のために知恵と熱情をささげるだけでなく、芸術や体育活動もよくやっている」と述べた。

　◇５１日ぶり動静報道…政策決定力を強調

　【ソウル西脇真一】北朝鮮の朝鮮中央通信が４日、金正日（キムジョンイル）総書記の動静を５１日ぶりに報道した背景には、重病説を否定し、金総書記が政策決定を行っていることを強調する狙いがあるとみられる。

　金総書記は８月１４日を最後に動静が途絶え、９月９日の建国６０年記念の閲兵式を欠席した。だが、８月下旬以降も▽核無能力化作業の中断表明（８月２６日）▽核施設の原状回復作業着手（９月３日）▽南北軍事実務者協議の開催（１０月２日）−−など北朝鮮側主導の動きが続いた。このため、韓国では「一連の決定が金総書記の戦略的判断に問題がないことを示している」（ハンギョレ新聞）との見方も出ていた。

　一方、今月１〜３日に訪朝した６カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は金桂冠（キムゲグァン）外務次官らと北朝鮮の核計画申告に対する検証問題を話し合った結果を今後、ライス国務長官ら政府上層部に報告する。その際にも、協議の内容が金総書記の判断に基づくものだと、はっきり米国に示す必要があった。

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