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2008年10月03日(金) 16時53分

「ワンクリック詐欺」相談が過去最多 IPAウイルス・不正アクセス届け出・相談状況nikkei TRENDYnet

 情報処理推進機構(IPA)は2008年10月2日、9月と2008年第3四半期(7〜9月)のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめた。9月のウイルス検出数は約22万個で、前月比15.1%増加。ウイルスの届出件数は1875件で同3.5%増加した。検出数の1位は「W32/Netsky」で約19万個、2位は「W32/Autorun」で約1.2万個、3位は「W32/Virut」で約9000個だった。

 9月のコンピュータ不正アクセス届出件数は14件で、うち被害のあった件数は12件。不正アクセスに関連した相談件数は38件(うち5件は届出件数としてもカウント)で、何らかの被害のあった件数はそのうち20件だった。被害届出の内訳は侵入6件、Dos攻撃、アドレス詐称各1件、その他4件。侵入届出の被害内容は、他サイト攻撃の踏み台に悪用されたのが4件、データ改ざん1件など。侵入の原因は、SSH使用ポートへのパスワードクラッキング3件など。

 9月の相談総件数は2154件で前月に続き過去最多を更新。うち「ワンクリック不正請求」に関する相談は過去最悪の651件で、危機的状況が続いているという。「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談も過去最悪の50件だった。

 4半期ベースのウイルス届出件数は約5134件で、引き続き減少傾向。検出数も約60万個で減少傾向にある。深刻な新種ウイルスの登場がなく、セキュリティ・ソフトやパッチなどの対策が浸透しているという。

 IPAはオークションサイトでのアカウント不正利用被害が複数あったことを受け、「英字、数字、記号をランダムに組み合わせた8文字以上」の強いパスワードを作成するよう勧めている。(文/平城奈緒里=Infostand)

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