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2008年10月02日(木) 14時00分

通報時に重症度識別 横浜市、トリアージ全国初運用産経新聞

 119番通報時に病気やけがの緊急度、重症度を識別して救急車を出動させる「コールトリアージ」の本格運用が1日、横浜市で始まった。負傷者が多数いるような災害現場では実施されているが、通報時に判断するのは全国初となる。

 システムは、通報を受けた市消防司令センターの司令指令員が、意識の有無や呼吸状況などを質問し、症状をコンピューターに打ち込むと、自動で重症度を判断して、出動車両や人数などを決定する。

 同市では救急出動数が増加したが、6割が軽症者という。軽症者の対応に追われ重症者への救急車の到着が数分遅れるなどした状況があったため、同市は昨年、コールトリアージを盛り込んだ「横浜市救急条例」を制定、今年8月から試験運用していた。

 この日の出動件数は計94件。重症度の重い「Aプラス」が11件、「A」34件、「B」15件、「Cプラス」7件、「C」7件、聞き取りできなかったのが20件あった(午後5時集計)。

 消防を担当する市安全管理局は、「コールトリアージを運用していくことによって、救命率を向上させていきたい」と話している。

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