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2008年10月01日(水) 20時42分

<代表質問>小沢代表と麻生首相、政権担当能力をアピール毎日新聞

 衆院本会議で1日、麻生太郎首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。民主党の小沢一郎代表は、首相が所信表明で連発した異例の逆質問には応じず、代表質問を事実上の「所信表明演説」と位置付け、民主党の衆院選マニフェストの基本政策を説明した。対する首相も「日本の未来に責任を持てるのは自民党と固く信じる」と主張。衆院解散・総選挙の時期について「私が決める」と言い切るなど、両党首とも次期衆院選を意識し、政権担当能力をアピールする場となった。小沢氏の代表質問は安倍政権時代の昨年1月以来。

 小沢氏は代表質問の中で、首相の所信表明演説を「明白な理念もビジョンも政策も示されていない」と批判。次期衆院選は「ムダ遣いを続ける今の(自公政権の)税金の使い方を許すのか、民主党中心の政権で税金の使い方を根源的に変えるのかの選択」と強調し、政権交代を迫った。

 小沢氏は衆院選に向けた基本政策として、「新しい生活をつくる五つの約束」を発表。「子ども手当」(月額2万6000円)創設▽高速道路無料化▽農家の戸別所得補償−−などについて、大まかな財源と目標年次の「工程表」を示した。

 これに対して、首相は答弁の冒頭で「首相任期途中で2代続けて辞任し迷惑をかけたことをおわびする」と陳謝したうえで「そのことと自民党が政権担当能力を失ったかどうかは全く別の話」と強調。昨年11月、福田康夫前首相との間で進めた大連立構想が民主党内の反対で頓挫した際、小沢氏が「民主党はさまざまな面で力量が不足している」などと述べたことに触れ、「小沢氏が力量不足、政権担当能力がないと認めたと記憶している」と述べるなど、党首対決の意識を前面に出した。【古本陽荘】

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