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2008年10月01日(水) 13時39分

火元の部屋利用した40代男、放火容疑で逮捕へ 大阪府警産経新聞

 15人が死亡した大阪・ミナミの個室ビデオ店火災で、浪速署捜査本部は1日、放火の疑いで、火元とみられる個室を利用していた40代の無職男の逮捕状を請求した。男は当初「たばこに火をつけた」「寝ていた」などと話していたが、その後、自ら火をつけたことをほのめかしているという。また、別の客が、この男が出火直後に店員に駆け寄り、何か話しているのを目撃している。

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 捜査本部は店内を現場検証して詳しい出火原因を調べ、遺体の身元確認を急ぐ。また、防火設備や避難誘導に問題がなかったか、業務上過失致死傷や消防法違反容疑でも調べる。

 捜査本部や大阪市消防局によると、同店内にはビデオを試写する個室が32室あり、店内には出火当時、客26人と店員3人がいたという。大きな火の手は上がらなかったが、全室に煙が充満。死亡した15人の多くは個室内で発見され、数人が通路に倒れていたという。

 死亡した男性15人はいずれも客。ほかに客やビルの管理人ら32〜77歳の男女10人が一酸化炭素(CO)中毒などで病院に搬送され、うち1人が意識不明の重体、2人が重症を負った。

 捜査本部などは、大半の客が出火当時すでに寝ており、煙が充満しているのに気付かず逃げ遅れた可能性が高いとみて詳しい状況を調べている。

 一方、総務省消防庁は原因調査のため職員7人を現地に派遣した。

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