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2008年09月30日(火) 17時01分

週刊現代との訴訟はガチンコ!ロシア力士軍“大逆襲”夕刊フジ

 いつになったら、大相撲界に平穏な日が戻ってくるのか。武蔵川理事長体制になって初の秋場所が終わったばかりの29日、また、大麻事件で解雇され、復帰も拒否されたロシア人力士、元若ノ鵬(20)の八百長告発宣言が飛び出した。

 都内のホテルで記者会見した元若ノ鵬は、「すべて法廷で話す」として具体的なことは話さなかったが、およそ10分間の一方的な会見の中で「無理やりアンフェアな取組を強いられてお金を渡され、断るとかわいがると言われた」と八百長相撲が実在し、自分も手を染めたことを明らかにした。

 幕内生活5場所で、最高位は解雇される直前の名古屋場所の西前頭筆頭。幕内通算39勝36敗1不戦勝という成績しか残していないが、つい2場所前まで幕内の土俵に上がっていただけに、力士の実名をあげて八百長相撲の子細を明らかにすれば、たとえ証拠はなくてもそれなりの生々しさがある。

 来月3日、一連の八百長告発記事を掲載した週刊現代などに対して、4億7000万円の損害賠償と全国紙に謝罪広告を求めた民事訴訟で、朝青龍が史上初めて現役の横綱として東京地裁の法廷に立つ。元若ノ鵬は対峙する週刊現代側の証人。もし証人申請を認められれば大きなマイナスだ。

 「やっぱり週刊現代側に求めた賠償額が大き過ぎたな。力士が2つ、北の湖前理事長が1つの3つの訴訟を起こし、損害賠償額の総額が7億7000万円。しかも、絶対に和解せず、最後まで闘うと明言している。こんな巨額の賠償金を要求されれば、相手も死に物狂いで向かってくる。あのときは、潔白を証明し、この種のトラブルを封じ込めるにはこのぐらいのことはしなくちゃ、という意見が大勢を占めたんだけど、今となってはマズかったかな」と協会関係者は苦虫をかみつぶすが、後の祭りだ。

 週刊現代側は、この元若ノ鵬だけでなく、大麻に陽性反応を示して解雇された元露鵬、白露山の兄弟も証人に駆り出す意向を示している。とんだところで、とんだしっぺ返し。前日の秋場所千秋楽、武蔵川理事長は「今後のことを考えると、眠れない夜がある」と話したが、しばらく思案の夜が続きそうだ。

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