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2008年09月29日(月) 17時00分

「4番DH」のお約束が反古に…清原“引退弾”の確率夕刊フジ

 オリックス・清原の引退試合(10月1日、京セラドーム)に暗雲が漂う。残り2試合の結果次第では、クライマックスシリーズ(CS)第1ステージの開催権を得る2位確保が難しく、当日「4番DH」のお約束が反古にされる可能性が。現場、フロントとも最悪の事態を想定しているが、当事者の清原はいたって能天気のようで−。

 5試合を残して、CS進出マジック「3」が点灯した24日、大石監督は「(2位確保か、3位決定の)状況が整っていれば、1日の引退式には清原DHも当然、考えている」と明言。その代償として、先の楽天2連戦は「清原を出せ!!」とのファンの声を無視。勝負に徹したが、よもやの連敗で尻に火が付いた。

 「現状の清原のバッティングでは大きな仕事は期待できない。その証拠に、カブレラが右ヒザ裏の痛みで欠場した26日も、清原の出番はなし。1日もチームの順位が確定していない限り、代打となりそう」と球団関係者。

 “惜別アーチ”をもくろむ清原にとって、DHの4打席と代打での1打席だけでは大きな違いだ。

 「おそらく対戦相手、ソフトバンクの投手は“武士の情け”でストレート1本で勝負してくるでしょう。4打席もあれば、清原も目が慣れてくるだろうし、劇的なアーチも期待できるが、たった1打席では…」(球団幹部)

 球団は2位通過なら、本拠地・京セラでCS第1ステージの興行が打て、チケット販売など数億円単位の収入が見込める。「まず勝つことです」と、営業担当者は当然、清原よりも金儲け優先だ。

 さて、当の本人は28日、古巣の西武ドームで愛嬌を振りまいていた。練習時には西武ナインと、引退記念に作られた西武時代の背番号「3」のTシャツを着用して雑談。このシャツは完売したそうで、当人もご満悦。顔見知りの野球解説者には「やっとここまできましたワ」と笑顔。

 さらに、西武ファンにも感謝の言葉を発した。

 「自分が辞めるときに西武が優勝。ナベさん(渡辺久信監督)が泣いているのを見て、感動した。西武のファンはブーイングもなく温かい」

 日々変わるチーム状況の中で緊張するナインと引退試合を指折り数える清原。このズレはどことなくおかしい。(夕刊フジ編集委員・高塚広司)

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