記事登録
2008年09月29日(月) 14時46分

【麻生首相所信表明演説】(6)地域の再生産経新聞

 目を、地域に転じます。

■写真で見る■所信表明演説の前に「国民にお詫びする」と頭を下げる麻生太郎首相

 ここで目指すべきは、地域の活力を呼び覚ますことです。それぞれの地域が、誇りと活力を持つことが必要です。

 しかし、その処方箋(せん)は、地域によって一つずつ違うのが当たり前。中央で考えた一律の策は、むしろ有害ですらあります。だからこそ、知事や市町村長には、真の意味で地域の経営者となってもらわなければなりません。そのため、権限と責任を持てるようにします。それが、地方分権の意味するところです。

 進めるに際しては、霞が関の抵抗があるかもしれません。わたしが決断します。

 国の出先機関の多くには、二重行政の無駄があります。国民の目も届きません。これを地方自治体に移します。最終的には、地域主権型道州制を目指すと申し上げておきます。

 農林水産業については、食料自給の重要さを改めて見直すことが、第1の課題となります。50%の自給率を目指します。農業を直ちに保護の対象ととらえる発想は、この過程で捨てていかねばなりません。攻めの農業へ、農政を転換するのです。

 10月1日に発足の運びとなる観光庁の任務に、観光を通した地域の再生があることを申し添えておきます。沖縄の声に耳を傾け、沖縄の振興に、引き続き取り組みます。

 昨今は、集中豪雨や地震など、自然災害が相次いでいます。被災された方に、心よりお見舞いを申し上げます。復旧・復興には、無論、万全を期してまいります。

【関連記事】
響くか「太郎節」 麻生首相、29日に所信表明演説
【官房長官会見】首相所信表明演説「麻生カラー出ている」(29日午前)
10月3日解散濃厚に 中山氏辞任で公明が態度硬化
【因数分解】中山国交相辞任 「確信的」失言撤回せず
【麻生内閣誕生】野党各党は批判 菅代表代行「安倍内閣と似たお友達内閣」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080929-00000545-san-pol