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2008年09月28日(日) 13時44分

観光庁発足前につまずき=中山氏辞任で国交省時事通信

 中山成彬国土交通相が辞任表明した28日、国交省幹部は「(所管外だったとして)日教組批判を撤回した翌日に、日教組を激烈に批判した以上、事務方としてフォローしきれない」とあきれた様子で感想を語った。観光庁発足を10月1日に控えながら、トップの不祥事でつまずいた。
 この日、同省では幹部職員が早朝に休日出勤して対応を協議。廊下を走り、慌ただしく情報収集する姿も見られた。
 ある幹部は「中山さんは文部科学相の時にも従軍慰安婦問題の発言で物議を醸したことがあったので、ある程度のことは想定していた。ただ、こんなに短期間で失言を連発するとは…」と戸惑いを隠さない。
 各国の大使や文化人らを招き、観光庁発足を祝う行事は1日に予定されているが、突然大臣が空席となったことで「大々的にパーティーを開く以上、大臣がいないと格好が付かない」との声も。
 また、中山氏が観光政策の推進に積極的な意向を示していたため、別の幹部は「持論を詳しくうかがう前の退任は残念」としながらも、「誰が大臣になっても発足イベントを含めて行政は粛々と進めないと…」と善後策に思いを巡らせていた。 

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