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2008年09月28日(日) 08時02分

中山国交相、たった4日で大臣の座を放り投げ…問題発言連発スポーツ報知

 中山成彬国土交通相(65)が27日、一連の問題発言の責任を取る形で辞任する意向を固めた。28日にも麻生太郎首相(68)に辞意を伝える見通し。関係者が明らかにした。中山氏は同日、地元・宮崎での会合で「日教組(日本教職員組合)をぶっ壊す」などと発言。これに対し、与党内からも辞任を求める声が上がっていた。野党は首相の任命責任を徹底追及する構え。発足直後の閣僚辞任は麻生内閣にとって大きな打撃で、11月に想定する次期総選挙への影響も避けられない。

 就任からわずか4日。「ごね得」「日教組解体」など問題発言を繰り返したきた中山氏が、辞任の意向を固めた。28日午前にも麻生首相に「自身の発言で国政停滞を招き、国交省行政に悪影響を及ぼすことはできない」として辞意を伝える見通しだ。

 麻生首相を「選挙の顔」に押し立て民主党との衆院選決戦に突入しようとした矢先のつまずきに、閣僚経験者は「最悪だ。支持率が10%は下がる」。公明党幹部は「アホとしか言いようがない」と怒りをあわらにした。

 この日、中山氏は地元・宮崎市での自民党会合に出席。あいさつした際、冒頭こそ「最近、マスコミを騒がせる男になってしまった」などと自虐気味に話し始めたが、数分で一変した。

 唐突に「日教組については私も言いたいことがある」と切り出すと、「日教組は何とか解体しなきゃいかんと思っている。小泉さん流に言えば、日教組をぶっ壊せ」と語気を強めた。

 県連幹部が「言葉遣いに気を付けてほしい」と忠告した直後にもかかわらず、静まり返る会場で持論を展開し続けた中山氏。会合後も「(日教組に関する発言は)撤回していない。日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために、私が火の玉になる決意を示した」と述べた。

 26日に河村建夫官房長官から注意を受けたばかりにもかかわらず、制止を振り切るように飛び出した“確信犯”的な「日教組解体」発言。国連演説のため日本を留守にしていたとはいえ、麻生首相の任命責任だけでなく、閣僚に対する指導力も問われる事態となっていた。

 自民党の派閥幹部の一人は「与党は汚染米、年金問題などを抱えて、ただでさえ苦しいのに新たな問題が加わった。今解散したら自民党は惨敗する恐れがある」と懸念を示した。一方で、公明党の政調幹部は「(早期辞任は)不幸中の幸いだ。選挙日時に影響はない」と早期解散の流れに大きな変化は生じないとの見方を強調している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080928-00000069-sph-soci