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2008年09月27日(土) 20時37分

中山国交相、進退問題に 「がんの日教組壊す」と発言中国新聞

 中山成彬国土交通相は二十七日、宮崎市での自民党会合で一連の問題発言に触れ「日教組(日本教職員組合)を何とか解体しなきゃいかんと思っている」と強調した。この発言に関し終了後、記者団に「(日教組に関する発言は)撤回していない。日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために私が頭になる決意を示した」と述べた。

 罷免を求めている野党側がさらに反発を強めるのは確実で、与党内にも早期の事態収拾を求める声が広がっている。河村建夫官房長官は記者団に「すべては真意をただしてからだ」と、二十八日にも中山氏から事情を聴く考えを表明。早期の衆院解散・総選挙をにらむ麻生太郎首相の判断が注目される。

 進退問題に関し中山氏は二十七日夜、東京に戻った際に羽田空港で「自分の出処進退は自分で決める。今晩、女房(中山恭子首相補佐官)と二人でゆっくり相談する」と記者団に述べた。

 これに関連し、民主党の小沢一郎代表は京都市での記者会見で「不見識で軽率、偏った発言だ。国務大臣としての資質と見識が問われる」と批判。与党内でも笹川尭自民党総務会長が共同通信の取材に「国会審議が止まるとなると責任がある。残念だが、本人が進退を決めるしかない」と述べたほか、党幹部の一人も「今回の発言で開き直った印象を与えてしまった。辞めざるを得ないだろう」との見方を示した。

 中山氏は党会合のあいさつで「日教組には一生懸命にやっている方もいるが、一部の方々は考えられないような行動を取っている。国会を取り巻いたり、過激な性教育も行われている。国旗国歌についても教えない。何よりの問題は道徳教育に反対していることだ」などと述べた。

 中山氏は二十五日の報道各社とのインタビューで大分県の教員汚職事件に関し「体たらくは日教組(が原因)。日教組の子供は成績が悪くても先生になる」と述べたほか、「日本は随分内向きな単一民族」「(成田空港反対闘争は)ごね得というか、戦後教育が悪かった」などと発言した。

 中山氏はこの後、発言を撤回するコメントを発表していた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200809270249.html