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2008年09月27日(土) 22時21分

<中山国交相>辞意固める 問題発言の責任取り毎日新聞

 中山成彬国土交通相は27日、成田空港の拡張が進まなかった原因を「(地元住民の)ごね得」などとした一連の問題発言の責任を取り、辞任する意向を固めた。28日午前の臨時閣議前に麻生太郎首相に伝えるとみられる。24日の内閣発足から5日の辞任となり、首相の任命責任が問われるのは必至だ。首相は補正予算案を国会で審議したうえで、衆院解散・総選挙に臨む戦略を描いていたが、そうした日程にも影響を与える可能性がある。

 中山氏は27日、宮崎市で開かれた自民党宮崎県連の会合などで、「日本は単一民族国家」と発言したことと「ごね得」発言については謝罪した。

 ただ、「日教組(日本教職員組合)が強いところは学力が低い」と語ったことをめぐっては、「日本の教育のがんは日教組だ。日教組は民主党の最大の支持母体で解体しなければいけない」と改めて日教組批判を展開。記者団にも「(日教組批判は)撤回しない」と強調した。

 これを受け、与党内で辞任論がいっそう強まり、自民党幹部は「確信犯。辞任を覚悟して言っているのだろう。辞めるしかない」と指摘。公明党幹部も「中山氏の持論だろうが、何ということを言うのか。ここまで言ってしまっては持たない」と語っていた。

 中山氏自身は宮崎市内や東京都内で記者団に対し、自らの進退について「国会審議に影響が出るならば、地位にきゅうきゅうとはしない。教育改革、地方に必要な道路づくりはやりたいが、『絶対に辞めない』としがみつくつもりもない。推移を見守りたい」と表明。そのうえで「出所進退は自分で決める。今晩、家に帰って妻(中山恭子首相補佐官)に相談する」と述べていた。

 ただ、一連の問題発言については「失言というか舌足らずと言うか、言葉狩りに合わないように気をつけないといけない」と語っていた。【犬飼直幸、中尾祐児】

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