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2008年09月27日(土) 17時00分

相撲界にも“チルド錬”「小泉名言」に奮起も…夕刊フジ

 まさに栄枯盛衰。小泉純一郎元首相の政界引退が大きな話題になっている。この小泉さんが両国国技館に初めて姿をみせたのは、首相に就任した直後、2001年5月の夏場所千秋楽のことだった。

 この場所は、横綱貴乃花が14日目に痛めた右ひざの痛みに歯を食いしばって耐えながら優勝決定戦で横綱武蔵丸を破って優勝した。この大相撲史に残る名勝負を目の前で見た小泉さん。内閣総理大臣杯を授与するために土俵に上がると、表彰状を読み上げた後、アドリブで「痛みに耐えて、よく頑張った、感動した」と付け加えて館内の大歓声を浴びた。

 それから4年後の05年11月の九州場所千秋楽、小泉さんはもう一度、土俵に上がっている。この年の初場所後、小泉さんは10度目の優勝を全勝で飾った横綱朝青龍を官邸に招いて内閣総理大臣賞を贈った。このとき、朝青龍に「ぜひ相撲を見に来て」と熱心に誘われ、「分かった。(年間)全場所、優勝したら行こう」と約束した。

 この年、朝青龍は本当に年間完全制覇、さらに7連覇、年間勝ち星84個と史上新記録をトリプルで樹立。これを見た小泉さん、男の約束を守ってわざわざ日帰りで福岡まで飛んでくると、前日、優勝を決めていた朝青龍に土俵上で内閣総理大臣杯を手渡し、またまたアドリブでこう叫んだ。

 「新記録、大記録、見事だ。おめでとう」

 今、あのときのヒーローの貴乃花は立ち合い問題で頭が痛い審判部副部長。朝青龍は、2場所連続して途中休場し、再起の道を模索中。小泉さんを含めてみんな、ひと際、風が身に染みる季節を迎えている。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080927-00000013-ykf-spo