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2008年09月27日(土) 07時29分

ロス疑惑逮捕状、殺人罪は無効・共謀罪は有効…郡上級裁決定読売新聞

 【ロサンゼルス=飯田達人】1981年11月のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、米自治領サイパン島で拘置中の元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(61)(日本で無罪確定)が逮捕状の破棄を求めた訴訟の審問が26日午後(日本時間27日午前)、ロサンゼルス郡上級裁判所であった。

 上級裁は逮捕状のうち殺人容疑は無効とする一方、殺人の共謀容疑は有効とする決定を出した。三浦元社長側は控訴するとみられるが、逮捕を認める司法判断が示されたことで、ロス郡検事局は元社長の身柄をロスに移し、予備審問など本格捜査を進める方針だ。

 ロス郡上級裁の審理では、日本の刑事裁判で殺人罪の共謀共同正犯に問われながら、無罪になった三浦元社長を米国で裁くことについて、同じ犯罪で再び罪に問うことを禁じた「一事不再理」に当たるかどうかが最大の争点となった。

 カリフォルニア州では2004年9月の州刑法改正で外国での判決を一事不再理の適用から除外した。しかし、三浦元社長の無罪が日本で確定したのは法改正前の03年3月で、スティーブン・バンシックレン裁判官は、殺人罪については州刑法改正前に日本で裁かれているため一事不再理にあたると認定した。

 ただ、サイパンで執行された逮捕状に共謀容疑が含まれている点については、日本の刑法の共謀共同正犯と、米国の共謀罪は異なると指摘。共謀罪は日本では裁かれていないことから一事不再理にはあたらないと結論付けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080927-00000011-yom-soci