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2008年09月27日(土) 15時53分

ロス疑惑 訴追攻防 長期化は必至産経新聞

 三浦和義容疑者の殺人罪での逮捕は無効とする一方、共謀罪での逮捕は有効とした26日のロス郡地裁の判断は、検察側、弁護側双方の主張に一定の理解を示した形となった。

 「死刑の可能性がある殺人罪での訴追が消えたことは、三浦元社長側にとって得点。しかし、共謀罪も終身刑ときわめて重い刑が科される可能性があることには変わりなく、全体としては検察側有利の判断だ」。審理を傍聴したロスの司法関係者はこう指摘する。

 一方で、三浦元社長の弁護を担当するゲラゴス氏は「訴追の半分は取り消された。後の半分も、本裁判にいく前に終わりに持ち込む」と、新たな戦略を練る。現在、三浦元社長のサイパンでの弁護団はあらゆる手段を行使してロスへの移送阻止を図っている状態だが、今後、ゲラゴス氏の判断次第で、早期にロスに戦いの場を移すことも考えられる。

 移送が行われたとしても、弁護側は共謀罪をめぐる一事不再理の是非を再び持ち出し、起訴手続きにあたる予備審問の前に全力を挙げて釈放を求めていくことを示唆している。三浦元社長の逮捕からすでに半年以上が経過したが、本裁判までには長い時間がかかるのは必至だ。(ロサンゼルス 松尾理也)

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