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2008年09月24日(水) 23時58分

第92代首相に麻生太郎氏…戦後最年少、小渕少子化相スポーツ報知

記者会見で閣僚名簿を読み上げる麻生新首相

 自民党の麻生太郎総裁(68)は24日、衆院の首相指名選挙で第92代首相に選出され、皇居での任命式・認証式を経て自民、公明両党連立の麻生内閣が発足。麻生首相は就任記者会見で「日本を明るく強い国にするのがわたしの使命」と決意を表明。「景気、生活への不安、政治への不信という危機を厳しく受けとめている。経験のすべてを尽くして難題に立ち向かう」と強調した。

 11月上旬にも想定する次期衆院選をにらみ、首相は積極財政派の中川昭一元政調会長(55)を財務相に起用。金融担当相も兼務させ、財政、金融政策を一体的に展開することで景気回復に全力を挙げる姿勢をアピールした。

 また戦後最年少閣僚となる小渕優子衆院議員(34)を少子化担当相、総裁選で知名度を上げた石破茂元防衛相(51)を農相に起用、与謝野馨経済財政担当相(70)を再任するなど、衆院選を意識したシフトを敷いた。

 新閣僚には河村建夫官房長官(65)ら首相と同じ文教族や、中川氏、鳩山邦夫総務相(60)ら総裁選の麻生陣営幹部も多く、盟友・論功重視の色彩も強い。

 首相は補正予算案を早期に成立させた上で、選挙戦に臨む構えだが、衆院解散時期をめぐり会見で「審議に野党に応じていただけるかどうかを勘案して考えたい」と述べ、野党の対応によっては成立を待たずに解散に踏み切る考えを示した。

 二代続いた首相の任期途中での退陣や年金記録問題、汚染米問題などへの世論の批判は強く、衆院選を乗り切れるか、首相は就任早々正念場を迎えることになる。

 中曽根弘文外相(62)、甘利明行政改革担当相(59)、中山成彬国土交通相(65)と主要ポストに安定感のあるベテランを配置。後期高齢者医療制度見直しに向け続投させる舛添要一厚生労働相(59)、二階俊博経済産業相(69)、公明党の斉藤鉄夫環境相(56)ら再任も5人に上った。

 初入閣は小渕氏に加え、森英介法相(60)、塩谷立文部科学相(58)、浜田靖一防衛相(52)、佐藤勉国家公安委員長・沖縄北方担当相(56)の計5人。女性は小渕氏と再任の野田聖子消費者行政担当相(48)の2人にとどまり、民間からの入閣はなかった。

 福田内閣は同日午前の臨時閣議で総辞職、在任期間は365日間だった。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080924-OHT1T00242.htm