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2008年09月22日(月) 10時10分

岡崎死刑囚が再審請求/オウム事件で初カナロコ

 坂本弁護士一家三人殺害と男性信者殺害の両事件の実行犯として殺人罪に問われ、死刑が確定した元オウム真理教幹部の岡崎(現姓宮前)一明死刑囚(47)が、東京地裁に再審請求を申し立てていたことが二十一日、分かった。本人が夏ごろ、関係者に手紙で伝えたという。

 一連のオウム事件では、松本智津夫死刑囚(53)=教祖名麻原彰晃=ら五人の死刑が確定したが、再審請求が明らかになったのは初めて。

 関係者によると、死刑執行のペースが最近、ほぼ二カ月おきと早まっているため、事件の一部被害者が、「生き証人」としての岡崎死刑囚に対する執行をしないよう法務省に署名を提出。こうした周囲の声に押されたことも請求の背景になったとみられる。

 岡崎死刑囚の公判では、自首が成立して刑が軽くなるかどうかが争点となった。一九九八年の東京地裁判決は、自首を認定したが「動機は保身で、刑を軽くすべきではない」と求刑通り死刑とし、東京高裁も支持。最高裁も二〇〇五年に上告を棄却、死刑が確定した。

 一、二審判決によると、岡崎死刑囚は松本死刑囚らと共謀、八九年十一月四日未明、横浜市磯子区の弁護士坂本堤さん=当時(33)=宅に侵入し一家三人を殺害。同年二月上旬には静岡県富士宮市の教団施設内で、脱会しようとしていた信者の田口修二さん=当時(21)=を殺害した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080922-00000013-kana-l14