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2008年09月22日(月) 20時12分

<常用漢字>「蒙」外し、「刹」「椎」など4字加える修正案毎日新聞

 漢字使用の目安となる常用漢字表の見直しを進めている文化審議会国語分科会の漢字小委員会は22日、追加候補に挙げていた188字から「蒙」を外し、「刹」「椎」「賭」「遡」の4字を加える修正案をまとめた。

 分科会委員らに実施したアンケート結果などを踏まえ、7月に小委が出した素案を修正した。「蒙」は「蒙古」という固有名詞で使われる機会が多いことなどが考慮され、候補から外れた。常用漢字選定には、固有名詞を中心に使われる漢字は原則、含めないとの方針があるという。

 小委はこの日、追加候補191字の読み方や使用例を示した「音訓一覧」の案についても議論。梨(なし)」を「り」と読むことや「顎(あご)」を「がく」と読むことを常用漢字表外とすることの適否などについて、改めて検討する。

 一方、現行の常用漢字についても音・訓読みの見直し作業を行った。「委(ゆだ)ねる」「育(はぐく)む」「応(こた)える」など32例を追加する案と、「疲(つか)らす」を削除する案が示されたが、さらに検討することにした。

 小委は来年1月の国語分科会に読み方や字体も含めた見直し案を提示するが、追加候補漢字は191字でほぼ固まった。常用漢字は現在1945字で、既に分科会で5字を外す案が了承されており、191字を追加すれば2131字となる。来年2月の文化審議会での議論や意見公募手続きを経て、10年2月ごろの答申を目指す。【加藤隆寛】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080922-00000091-mai-soci