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2008年09月22日(月) 09時06分

<福岡小1殺害>母親を殺人容疑などで逮捕 県警捜査本部毎日新聞

 福岡市西区の小戸(おど)公園で、近くに住む会社員、富石淳一さん(33)の長男、弘輝(こうき)君(6)=同市立内浜小1年=が殺害された事件で、福岡県警西署捜査本部は22日朝、母親で会社員の薫容疑者(35)を殺人と死体遺棄容疑で逮捕した。「子供を殺して自分も死ぬつもりだった」と容疑を認めている。薫容疑者は病気を抱え、子育てにも悩みがあったといい、動機などを追及する。

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 調べによると、薫容疑者は18日午後3時20分ごろ、同公園内にある公衆トイレ内の身体障害者用の個室内で、弘輝君の首をひものような物で絞めて殺害し、トイレ北東側の外壁と柱の約50センチのすき間に放置した疑い。弘輝君は搬送先の病院で死亡が確認された。県警は凶器を携帯電話に付いたストラップとみて鑑定を進めている。携帯電話は薫容疑者が持ち去り、トイレから北に数十メートルの雑木林内に捨てたという。

 薫容疑者は事件当日、調べに「午後3時過ぎに学校から帰宅した子供を連れて公園に来た。園内のアスレチックコーナーの大型遊具から約20メートル離れたトイレに行って戻った2、3分の間に行方が分からなくなった」などと話していた。

 薫容疑者が園内にいた人たちに「子供がいなくなった」と話したため、多くの人が一緒に捜した。弘輝君はGPS(全地球測位システム)機能が付いた携帯電話を持っていたが、GPSが示した園内の雑木林では見つからず、女子トイレの外壁にもたれかかるようにひざを曲げて座り込んだ状態で見つかった。

 県警は事件直後から、薫容疑者が第三者の関与を偽装したとみて事情聴取していた。供述内容に不可解な部分も多かったが、当日はいったん帰宅させた。しかし、多くの人がいた公園で連れ去りなどの目撃情報がなかったうえ、弘輝君の着衣などを鑑定したが、第三者の明確な指紋が検出されなかった。22日朝、再び薫容疑者から事情を聴き、容疑を認めたため逮捕に踏み切った。

 県警は、薫容疑者が事件後、携帯電話を雑木林に捨てたり、弘輝君を壁のすき間に隠すなどの隠ぺい工作をしていたとみて、事件後の足取りについても追及する。

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