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2008年09月22日(月) 09時27分

福岡小1殺害、母親を殺人容疑などで逮捕読売新聞

 福岡市西区の小戸(おど)公園で、同区小戸3、市立内浜小1年富石弘輝(こうき)君(6)が殺害された事件で、福岡県警は22日午前、母親の会社員薫(かおる)容疑者(35)を殺人、死体遺棄容疑で逮捕した。

 「難病を抱えた自分の将来を悲観した。子供を殺して死ぬつもりだった」と供述しているという。

 発表によると、薫容疑者は18日午後3時20分ごろ、公園の公衆トイレの身体障害者用スペースで、弘輝君の携帯電話のストラップ(首ひも)で首を絞めて窒息死させ、トイレ裏側の外壁と外側支柱のすき間(幅約50センチ、奥行き約1メートル30センチ)に遺棄した疑い。

 薫容疑者は、「殺すつもりで公園に行ったわけではなかった」と供述しており、県警では発作的に犯行に及んだとみている。

 県警は、公園で不審者を目撃したとの情報がなく、弘輝君の着衣に乱れがなかったことから、顔見知りによる犯行とみて任意で事情を聞いていた。21日に「携帯電話は殺害直後に捨てた」などと犯行を認める供述を始めたため、いったん同区の実家に帰したうえで裏付けを行い、22日午前、逮捕状を取った。

 知人らによると、薫容疑者は、「手足に力が入らず、疲れやすい」と話し、6月ごろから体調を崩していたという。

 薫容疑者は、弘輝君と会社員の夫(33)の3人暮らし。学校などによると、弘輝君は情緒が不安定になりやすく、授業を最後まで落ち着いて受けられないことなどから、同校では個別的な指導を行う特別支援学級に入っていた。県警は、子育てに関する悩みも動機につながった可能性があるとみている。

 薫容疑者は18日午後3時半ごろ、公園にいた人たちに「息子がいなくなった」と声をかけて一緒に捜索。午後4時ごろ、110番した。その数分後に捜索に加わった男性が、トイレ裏側のすき間で、座った状態で壁にもたれかかっている弘輝君を見つけた。

 薫容疑者は事件発覚当初、「午後3時15分ごろ、息子と公園を訪れた。息子をアスレチック遊具で遊ばせてトイレへ行き2、3分後に戻ると姿がなかった」と説明していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080922-00000005-yom-soci