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2008年09月22日(月) 11時22分

「悪しき性癖は相当に根深い」 JR強姦男に懲役18年産経新聞

 走行中のJR東海道線グリーン車内で3月と4月、勤務中の女性乗務員を相次いで暴行したなどとして、強姦と強姦致傷の罪に問われた川崎市川崎区桜本の飲食店従業員、今井卓哉被告(34)の判決公判が22日、横浜地裁で開かれた。村上博信裁判長は「安全と考えられていた公共交通機関ですら強姦の被害となりうることを示し、JRに莫大(ばくだい)な出費を要する対応策をさせるなど、影響は被害者だけにとどまらない」として懲役18年(求刑懲役23年)を言い渡した。

 判決によると、今井被告は3月下旬、JR東海道線グリーン車内で勤務中の乗務員に、「死にたくなかったら言うことを聞け」などと脅迫。乱暴しようとしてトイレに連れ込んで首などを絞め、約2週間のけがを負わせた。4月下旬には、同じくJR東海道線グリーン車内で別の乗務員をトイレに連れ込み、「静かにしろ、殺すぞ」などと脅し乱暴。一方、3月下旬に川崎市内の駐車場で帰宅途中の女性を乱暴した。

 今井被告は公判で、乗務員の被害者1人について「乱暴の意図はなかった」として強制わいせつ致傷に当たると主張。川崎市内の女性への犯行は「同意の上だった」と無罪を主張していた。

 判決で村上裁判長は、今井被告がこれまでに強姦罪などで2度有罪判決を受けて服役し、出所後、半月の間に立て続けに3件の強姦事件を繰り返していたことを指摘。「性犯罪に対する規範意識は皆無。悪しき性癖は相当に根深い」とし、「合意の上であるなどと、被害者を侮辱した不合理な弁解を繰り返すなど、被害の重大性への認識が欠けている」と断罪した。

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