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2008年09月21日(日) 08時00分

【Re:社会部】まずは上が襟を正せ産経新聞

 今年で7回目を迎えた「国民の自衛官」の受賞者取材は、防衛省、陸海空幕僚監部という高位高官の「お役所」を普段取材している身には、現場で地道に汗を流す自衛官から生の声を聞き、その道一筋に愚直に任務を果す真の姿を見る貴重な機会でした。

 近年、防衛省・自衛隊では不祥事、大事故などが相次ぎ、「国民の信頼回復」が急務となっています。幹部は「再発防止・対策」会議で常に頭を悩ませています。しかし現場を取材する限り、「厳正な規律」「確固たる使命感」にあふれ、幹部の苦悩は「杞憂(きゆう)」にも感じられるます。

 国賓クラスやネパールの子供たち、雪祭りの観光客、小学生サッカーチーム、島の高齢者らとの交流、絆(きずな)を大切にしながら、大地や大空、大海原で命の危険を顧みず任務に就く「プロ」たち…。

 今年の受賞者の話を聞くと、紙面では伝えきれないほど魅力があります。

 某月某日、制服高級幹部が不祥事対策で「若い隊員の指導法」を協議中、「襟を正すべきはここにいるわれわれ将官ではないか」との1人の将官の発言に一座が一瞬黙したそうです。

 そういう将官がいてこそ、隊員は命懸けで任務に邁進(まいしん)できるのだろうの思いを強くしました。(智)

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