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2008年09月20日(土) 13時01分

悪徳商法:身を守る対処法、実例挙げ紹介 出前講座に高齢者の申し込み増加 /山梨毎日新聞

 振り込め詐欺やマルチ商法など悪質な販売手法が後を絶たない中、被害にあわない方法を学ぼうと、県民センターの出前講座に出張依頼が急増している。高齢者からの申し込みが増えているといい、同センターは「実際の事例を聞いて、だまされないようにして。一人で決めないことが大事です」と呼び掛けている。【中村有花】
 出前講座では、最近の悪質商法の手口と対処法▽架空請求・振り込め詐欺・リフォーム詐欺の対処法▽高齢者(若者)をねらう悪質商法▽消費者契約にかかわる法律の基礎知識などを説明する。
 申請があれば無料で、職員が出張し講座を開く。毎年申請が増加。06年度は97回開催だったが、07年度は132回、今年度は8月末までに35回開催し、今後80件以上の出張申請が出されている。
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 今月11日、甲府市の羽黒町自治会老人クラブ(伊東元喜知会長)で出前講座が開かれた。同クラブには65〜90歳の高齢者約90人が参加し、ほとんどが1人暮らし。悪質商法の被害にあった人はないものの、振り込め詐欺を誘う電話が自宅にかかってきた経験を持つ人は多い。
 同センターによると、「カニは好きか」と問われる電話を受け、あいまいに対応すると、後日カニが送りつけられ代金を請求されたケースや、「携帯電話をトイレに流した。金を振り込んでほしい」と巧みに話す振り込め詐欺の電話、金取引を装い老後資金を振り込ませる電話を受けた相談があるという。
 伊東会長は「分かっているつもりでも、言葉巧みに誘われ引っかかってしまいそうだ。みんなで助け合い、相談相手を作って正しい判断をできるようにしておく必要がある」と事前知識の必要性を話していた。

9月20日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080920-00000086-mailo-l19