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2008年09月18日(木) 12時00分

副大統領候補ペイリン氏の個人メール、ネットに流出WIRED VISION

現アラスカ州知事で米共和党の副大統領候補であるSarah Palin氏が個人用で利用している、『Yahoo! Mail』のアカウントがハッキングされ、その内容の一部が9月17日(米国時間)、インターネット上に掲載された。

『Anonymous』という名前で知られるインターネットの「グリーファー」(griefer:嫌がらせをして楽しむ人)集団が、侵入は自分たちによると公言し、Palin氏の電子メールと写真のスクリーンショットを『WikiLeaks』に掲載した[リンク先は翻訳時点でアクセス不可。以下の「WikiLeaksリンク」とした部分も同様]。ワイアードのブログ『Threat Level』は、この電子メールの少なくとも1通は本物であることを確認した。

盗まれたデータのキャッシュには、Palin氏のアカウントを写した5枚のスクリーンショットも含まれており、その中には、米議会の選挙戦についてアラスカ州副知事のSean Parnell氏[WikiLeaksリンク]と交わしたメールのテキストも入っている。

2枚目のスクリーンショットにはPalin氏の受信箱[WikiLeaksリンク]、3枚目にはAmy McCorkell氏から送信されたメールのテキストが写っている。McCorkell氏は、Palin氏が2007年に『アルコール/薬物の乱用』に関する州知事諮問委員会に任命した人物だ。

McCorkell氏はPalin氏に送ったメールの中で、否定的な報道に消耗しないようにと応援する一方で、自分のために祈ってほしいと懇願してもいる。McCorkell氏はメールに、「私が現在の職にとどまること、選択を迫られずに済むことについて、強い力が必要です」と書いている。

事務所に問い合せたところ、McCorkell氏はこのメールをPalin氏に送信したことを認めた。[McCorkell氏からのメールのスクリーンショットはClevelandleader.comが掲載している]

4枚目のスクリーンショットには、Anonymousの一員と称する人物から、Palin氏の側近であるIvy Frye氏に送られたメールが写っている。この人物は、Anonymousのほかのメンバーが二度とアクセスできないように、Palin氏のYahooアカウントのパスワードを変更したと、Frye氏に伝えている。メールには新しいパスワードも含まれている。

WikiLeaksによって公開されたデータには、Palin氏のメールのアドレス帳や、2人の子どもの写真も含まれている。

この一件と関連して、Palin氏が個人のメール・アカウントを使用して公務を行なっていたことを非難する事態も生じている。この批判は、情報公開に関する法律から逃れるために個人アカウントを使用しているというもので、ブッシュ政権もこの行為で非難されたことがある。

McCain-Palin陣営は、これはプライバシー侵害であり法律違反だという声明を発表した。FBIはシークレット・サービス(USSS)と連携して調査にあたるとしている。[シークレット・サービス(USSS)は、国土安全保障省の一部門で、大統領や官僚、次期大統領などの要人を警護する機関]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080918-00000002-wvn-sci