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2008年09月18日(木) 10時16分

<薬害肝炎訴訟>田辺三菱製薬と和解 大阪地裁毎日新聞

 薬害C型肝炎訴訟の原告の一人で大阪市の森上悦子さん(59)が製薬会社「田辺三菱製薬」(旧ミドリ十字、本社・大阪市)に損害賠償を求めた訴訟は17日、大阪地裁(深見敏正裁判長)で和解が成立した。同社が今後、治療薬開発に最大限の努力をするという内容。森上さんは全国原告団を離れ、早期解決を目指して和解交渉を進めていた。原告側代理人によると、C型肝炎訴訟での製薬会社との和解は初めて。

 森上さんは長男出産時、血液製剤「フィブリノゲン」を投与され、C型肝炎を発症して肝がんになり、04年に原告団の一人として国と製薬会社を相手に損賠訴訟を起こした。森上さんは会見で「和解は心からうれしい。C型肝炎がなくなるよう薬の開発に全力を注いでほしい」と訴えた。

 一方、全国原告団は今月末にも被害への責任や謝罪を記した基本合意書を同社と締結し、事実上の和解をする。その後、損害賠償の請求権を放棄し、訴訟を終結させる方針。

 ▽田辺三菱製薬広報部の話 C型肝炎治療薬の開発に最大限の努力を傾注する。

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