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2008年09月17日(水) 16時10分

最高峰の舞台 技術習得 川端晋也トレーナー(車いすラグビー)琉球新報

 【北京17日深沢友紀】北京パラリンピックで県勢の仲里進さん(31)=浦添市=ら11人が出場したウィルチェア(車いす)ラグビー。常にけがと隣り合わせだった選手たちの“守り神”として支えたのが中部徳洲会病院の理学療法士、川端晋也トレーナー(24)=宜野湾市=だ。「こんな素晴らしいチャンスを与えてくれたみんなへ恩返しがしたい」と話し、世界最高峰の戦いの場で学んだ技術を沖縄に持ち帰るつもりだ。
 ガツッ。車いす同士が激突し、観客が震えるほどの衝撃音が会場に響きわたる。ウィルチェアラグビーのぶつかり合いの激しさは「マーダー(殺人)ボール」の異名を持つほど。「これだけ接触プレーが多いので、転倒して頭を打ったり、肩を痛めたりする選手もいる。適切に応急処置することが僕たちの役目」と川端さん。北京では、トレーナーとして選手の健康管理や体のケアを行ったほか、治療のための薬を常用している選手も多く、複雑になるドーピングも担当。試合中にはベンチにいるメンバーの一人として、必死に声を出してチームをもり立て、転倒した選手には一番に駆け寄った。
 川端さんにとっては初めて知ることも多く「ここに来て、力不足だと感じさせられた」。一方で「海外のトレーナーはウオーミングアップの方法や精神的な部分のケアが違った。学ぶことが多かった」と収穫も得たようだ。選手を支える側の技術向上は競技力全体の底上げにも不可欠で、川端さんは沖縄全体の水準向上を担う覚悟だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000020-ryu-oki