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2008年09月17日(水) 14時29分

パラリンピック 伏兵・笹原、8年の集大成「銀」に満足毎日新聞

 17日の北京パラリンピック男子マラソン車いすT54。スタジアムに3番手でやってきた34歳の笹原。バックストレートで2番手に上がるとトップにも迫って同タイムでのゴール。前回アテネ9位の伏兵が銀メダルを獲得し、「うれしいとしか言いようがない。メダルを取れて満足です」と笑顔を見せた。

【報道特集】北京パラリンピック

 北京五輪と同じ平たんなコースで行われたレースは大接戦になった。40キロ過ぎまで十数人が先頭集団を形成し、競技場に入る直前では数人が接触などで転倒した。笹原は先頭集団の後方につけていて難を逃れた。今年5月にはコースを下見。事前の備えも生かした慎重なレース運びに、運も味方した。

 大分県豊後高田市出身。99年に勤務先で荷崩れ事故に遭い、車いす生活となった。だが入院生活中、地元で開かれる大分国際車いすマラソン大会を観戦してマラソンを始めた。アテネ後1年は競技に専念したが、北京に向けては郷里で働きながら練習を積んで来た。

 「北京は8年間の競技生活の集大成のつもりだった。今年10月の大分国際を最後のマラソンにしたい」と笹原。自らをマラソンの世界にいざなった大分国際は今年で28回目。故郷の伝統ある舞台に、メダリストとして錦を飾る。【飯山太郎】

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