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2008年09月17日(水) 13時01分

北京パラリンピック:車いすテニス 国枝選手、ブログで感謝の言葉 /千葉毎日新聞

 ◇狙って金メダル
 北京パラリンピックの「車いすテニス」日本代表の麗沢大学職員、国枝慎吾選手(24)=柏市=が15日の男子シングルス決勝で、オランダのロビン・アメルラーン選手を破り、初優勝した。障害を乗り越えて勝ち取った金メダルをたたえようと、市は16日、国枝選手が日ごろ練習場所にしている吉田記念テニス研修センター(同市花野井)に本多晃市長名の祝電を送り、メダル獲得を伝える懸垂幕の準備を始めた。国枝選手は19日夜、成田国際空港に帰国する。
 同センターの加藤信昭広報マネジャー(45)によると、決勝終了直後の15日午後7時半ごろ、現地の丸山弘道コーチから「金獲得」の一報が入った。午後10時ごろのテレビニュースを関係者十数人で見て、金メダルを喜び合ったという。加藤マネジャーは「テレビで国枝選手の安堵(あんど)した表情を見て私たちもホッとしました。相当なプレッシャーがあったと思うが、『勝ちたい』という気持ちが相手より上回っていたんでしょう」と話した。
 国枝選手は世界4大大会すべてを制覇する史上初の年間グランドスラムを達成し、現在、世界ランキング1位。「狙っていきます」と公言して勝ち取った金メダルだった。
 公式ブログで「この4年間はツアーでいくら優勝しても、喜ぶことができない日々を送ってきました。『どうすれば強くなれるのか』を考える繰り返し。パラリンピックがゴールで、最後の2カ月くらいは、精神的にギリギリでした」と振り返る。「逃げ出したいと思った時に応援してくれている方々の顔が浮かんでくる。喜んでもらいたい、期待に応えたい、その一念で思いをつなぎとめることができた。皆さんと一緒につかんだ金メダルだと思っています」と感謝の言葉をつづる。
 麗沢大学の中山理(おさむ)学長は「予想通り、強靱(きょうじん)な精神力と見事な技が対戦相手を圧倒した試合だった」とのコメントを出した。【橋本利昭】

9月17日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000116-mailo-l12