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2008年09月17日(水) 07時50分

北京パラリンピック 17歳・沢田 世界の壁 好スタートも失速「残念」産経新聞

 【北京=川越一】17歳の初挑戦が終わった。都立文京盲学校に通う沢田優蘭(うらん)選手(東京)が16日、北京パラリンピック陸上女子百メートル(視覚障害T13)予選に出場、決勝進出は逃したが、大舞台での経験を今後の競技人生に生かすつもりだ。

 スタートが苦手だった。その一点に集中した。うまくいった。ところが、落とし穴が待っていた。

 「加速は得意だったけど、それがうまくできなかったのがすごい残念です。後半、足が動かなくなってしまった」

 14秒18。予選2組で最下位。出場した17選手中16番目の成績に終わった。

 だが、下は向かない。網膜色素変性症で6歳のころから視力が低下し始めた。大好きな陸上も途中であきらめた。1年遅れで入学した盲学校で、障害者スポーツの存在を知った。

 「視覚障害があったからこそ、こういう世界もみれた。今ではそれを楽しく感じている」と沢田選手。世界の強豪と競い合ったことで新たな目標が生まれた。

 「今回は挑戦というところがすごくあったが、次はもっと上を目指していきたい」。ロンドン大会が行われる4年後もまだ21歳。“競技人生は、スタートを切ったばかりだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000057-san-l12