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2008年09月17日(水) 23時13分

<風説流布>ベンチャー元幹部に実刑 東京地裁判決毎日新聞

 虚偽の事業計画を発表して親会社の株価をつり上げたとして、証券取引法違反(風説の流布)に問われたベンチャー企業「ジャパンメディアネットワーク」(JMネット、東京都港区、破産)の元幹部、大場武生被告(49)に対し、東京地裁は17日、懲役2年6月、追徴金約15億6110万円(求刑・懲役4年、追徴金約49億4680万円)を言い渡した。

 秋吉淳一郎裁判長は「多くの投資家の判断を誤らせ、損害を負わせる危険にさらした責任は重い。逮捕まで2年間逃亡し、公判でも不合理な弁解を重ねている」と非難した。検察側は、株の売却額を追徴すべきだと主張したが、判決は買い付け額を差し引いた利得額の追徴が相当と判断した。

 判決によると、大場被告はJMネットの親会社で東証2部上場の建設会社「大盛工業」(葛飾区)の株価をつり上げるため、02年11〜12月、「専用アダプターを付ければ携帯電話が定額でかけ放題になる」とする虚偽の事業計画を公表。同社株を高値で売り抜け、約15億6110万円の利得を得た。【伊藤一郎】

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