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2008年09月17日(水) 11時14分

【朝鮮総連事件】どのように反論するか 元公安調査庁長官の被告人質問産経新聞

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)から中央本部の土地建物と資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元公安調査庁長官、緒方重威(しげたけ)(74)と元不動産会社社長、満井忠男(74)両被告の第15回公判が17日午後1時15分から、東京地裁(林正彦裁判長)で開かれる。共犯として起訴され、1審で有罪判決を受けた元信託銀行員、河江浩司被告(43)=控訴=の証人尋問が冒頭で行われたあと、緒方被告の被告人質問に入る。

 河江被告は、前回までの4回に渡って行われた証人尋問で、緒方被告らが総連側をだます意図を持っていたことを具体的に供述。無罪主張を続ける緒方被告が、自身の言葉でどのように反論していくかが注目される。

 緒方被告らは、「不動産や資金をだまし取れる案件ではない」「資金調達が可能だと信じて疑っていなかった」などと主張。「在日朝鮮人の権益を守るために、中央本部の強制競売を合法的に回避しようと売買にかかわった」と、意義を訴えている。

 これに対して検察側は、緒方被告らが、六本木のビル地上げ資金調達のため「総連の土地・建物を転売することによって生まれる多額の利益を狙って、総連側をだました」と指摘。資金調達のメドが立っていなかったにもかかわらず、総連側には資金の用意ができているように装っていたとしている。

 河江被告は、証人尋問で不動産詐欺について「(総連側に)資金調達できたとうそをつくように緒方被告らから指示された」などと述べ、検察側の主張に沿う証言をした。

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