記事登録
2008年09月16日(火) 11時39分

東京株午前、618円安 年初来安値更新産経新聞

 米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破(は)綻(たん)を受けた16日午前の東京株式市場は、金融危機の広がりや景気のさらなる悪化懸念から全面安となり、日経平均株価は約半年ぶりに1万2000円を割り込み、下げ幅は600円を超えた。前日の欧米市場の大幅な株安の流れをそのまま引き継ぎ、世界的な株安の連鎖が広がった。

【写真で見る】 市場で頭を抱えるリーマン関係者

 午前の終値は前週末終値比618円67銭安の1万1596円09銭と、3月17日の年初来安値1万1787円や同日の取引時間中の安値1万1691円を下回った。東証株価指数(TOPIX)は66・28ポイント安の1110・92。
 リーマンとの取引関連の損失などへの懸念から取引開始直後から、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど大手銀行株が急落したほか、証券や保険などを含め金融関連株が軒並み下落した。
 また、米金融不安を嫌気したドル売りから、外国為替市場の円相場が約2カ月ぶりとなる1ドル=104円台の円高水準に突入。急激な円高進行や、米景気の悪化による企業収益の下ぶれを懸念する売りが、ソニーやトヨタ自動車、松下電器産業など主要な輸出関連株に広がり、下げ幅が一気に拡大した。
 市場では、「さらなる金融破(は)綻(たん)を意識し、投資家の不安心理が増幅しているため、当面、下値のめどがつかなない」(嶌峰義清・第一生命経済研究所主席エコノミスト)と一段の株安の可能性を指摘する見方もある。

【関連記事】
NY株市場、504ドル安 同時テロ以来最悪の下げ幅
NY円、104円台に急伸
日銀 1兆5000億円を即日供給 リーマン破綻で
東京株、全面安でスタート
リーマン日本法人に業務停止命令 金融庁、支払い不能の恐れ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080916-00000916-san-bus_all