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2008年09月15日(月) 07時02分

米証券大手リーマン救済、分割案軸に最終調整産経新聞

 【ワシントン=渡辺浩生】経営危機に陥った米証券大手リーマン・ブラザーズの救済策をめぐり、米金融当局と欧米の民間金融機関首脳は14日、リーマンから不良資産を切り離し、株式部門など優良資産を民間金融機関に売却する分割案を軸に大詰めの調整に入った。15日にアジア市場が開く前の合意を目指す。

 財務省など金融当局と民間の首脳は12日夜からニューヨーク連銀で断続的に協議を続けている。米メディアによれば、政府側は公的資金投入を拒否する一方、米銀大手バンク・オブ・アメリカや英銀大手バークレイズなどリーマン買収に関心を示す金融機関は、将来の損失回避に政府の支援を求めており、身売り交渉は難航。

 このため、焦げ付きが膨らむ不動産関連資産を切り離し、残りの優良資産を売却する分割案が13日に浮上した。ただし、14日中に合意に至らぬ場合、清算手続きに入る可能性もある。

 リーマンが破綻(はたん)した場合、証券大手メリルリンチや保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)など財務状況が悪化している他の金融機関にも経営危機が波及する恐れが指摘されている。

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