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2008年09月15日(月) 00時18分

台湾と断交条件に国債購入 中国、コスタリカに中国新聞

 【台北14日共同】中米コスタリカが昨年六月、約六十年間にわたる台湾との外交関係を破棄し、中国と国交樹立した背景に、台湾断交を条件に中国がコスタリカの国債三億ドル(約三百二十三億円)分を購入する覚書が交わされていたことが十四日までに分かった。台湾外交部(外務省)は、約一兆八千億ドルの外貨準備高を誇る中国の「金銭外交」の一端が明らかになったと警戒を強めている。

 コスタリカがこのほど覚書の内容を公表、台湾の中央通信社などが伝えた。中台は長年、お互いが外交関係を持つ国々を奪い合う外交合戦を展開。対中関係改善を掲げ今年五月に就任した馬英九ば・えいきゅう政権は「休戦」を呼び掛けており、中国がどう応えるかに注目が集まっている。

 報道によると、中国とコスタリカの外相が昨年六月一日付で交わした覚書は、台湾との断交を条件に、中国がコスタリカの三億ドルの国債を購入し、一億三千万ドル相当の支援を行うとの内容。両国は同日、国交を樹立。中国はコスタリカに覚書などを公表しないよう求めたという。

 中国は覚書に基づいて今年一月、一億五千万ドルの国債を償還期限十二年で購入。来年一月にも残りの一億五千万ドルを購入する予定とされる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200809150038.html