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2008年09月15日(月) 02時33分

アロヨ政権との和平合意悲観=イスラム過激組織、武装解除せず−比時事通信

 【マニラ14日時事】フィリピン南部ミンダナオ島で国軍と激しい戦闘を繰り広げている過激組織モロ・イスラム解放戦線(MILF)のイクバル和平交渉代表は14日までに、政府がMILFとの和平交渉団を解散したことに関し「政府が和平合意をつくり上げようとせず、その政策を変更したことで、楽観的になれる理由はない」と述べ、アロヨ政権との和平合意に悲観的な見方を示した。時事通信とのインタビューで語った。
 政府は地域社会を含めた新たな和平交渉の枠組みを模索する考えだが、MILF側が態度硬化を明確にしたことで、今後新たな交渉が開かれるかどうかは不透明。アロヨ政権が目指すミンダナオ和平の早期実現は極めて厳しい状況となった。
 イクバル氏はこの中で、政府が「武装解除と復興」を交渉の議題に掲げていることに対し「軍事面のアプローチは交渉の最終段階の問題であり、(新交渉の枠組みとして)受け入れることはできない」と指摘。現状では武装解除に応じないとの立場を強調した。
 また、政府が投降を要求している野戦司令官2人について「われわれの原則に基づいて調査し、必要な場合には処罰する」と述べ、身柄の引き渡しを拒否する考えを示した。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080914-00000098-jij-int