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2008年09月15日(月) 20時27分

中国、6年半ぶり利下げ 過熱抑制から景気配慮に東京新聞

 【北京15日共同】中国人民銀行(中央銀行)は15日、金融機関の貸出基準金利を16日から1年物で0・27%引き下げ、7・20%にすると発表した。世界的な景気低迷を受け、2004年10月から続いた過熱抑制のための金利引き上げ局面から景気配慮へと転換した。利下げは02年2月以来、約6年半ぶり。

 人民銀は引き下げの理由として「国民経済の安定した速めの経済発展維持」を挙げた。中国では8月の消費者物価指数の上昇幅が1年2カ月ぶりに5%を下回り物価高騰への警戒感が薄れる一方で、自動車販売が前年割れし、工業生産の伸びが急速に鈍化するなど景気減速への懸念が強まっている。

 15日の米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破たんで、金融混乱の長期化による世界景気の減速感が一層強まったことにも配慮したとみられる。

 金融機関の預金準備率も25日から1%引き下げる。四川大地震被災地の金融機関については2%引き下げ、被災地の復興を支援する。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008091501000500.html