【モスクワ=酒井和人】ロシア非常事態省の発表によると、モスクワ発ペルミ(ロシア西部)行きのアエロフロートノルドのボーイング737型旅客機が14日未明(日本時間同日午前)、ペルミ近郊に墜落、子ども7人を含む乗客乗員88人全員が死亡した。同航空によると、うち約20人が外国人だが、日本人の搭乗情報はないという。
同機は同日午前1時12分(同6時12分)にモスクワ・シェレメチェボ空港を離陸、着離態勢に入った同3時10分、上空約1800メートルで交信が途絶えた。
墜落原因について、同省のアンドリアノバ報道官は「テロ情報はない」と述べた。ニュース専門チャンネル「ベスチ24」によると、地元当局者は「エンジンが爆発した」と示唆。地元女性が「空中で燃え始め、彗星(すいせい)のように落ちていった」と証言した。
墜落した機体はほぼ完全に燃え尽き、破片が4平方キロメートルにわたって散乱。現場周辺にはシベリア鉄道が通り破損した線路の修繕や破片撤去のためペルミ−エカテリンブルク間で迂回(うかい)運転をしている。
同機は1992年製造のボーイング737シリーズの500型。
同シリーズでは先月24日に200型がキルギスで墜落し、68人が死亡。昨年8月には沖縄・那覇空港で800型が爆破、炎上している。
(中日新聞)