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2008年09月14日(日) 18時40分

<タイ>バンコクの非常事態宣言を解除 12日ぶり毎日新聞

 【バンコク藤田悟】タイのソムチャイ首相代行は14日、今月2日からバンコクに発令されていた非常事態宣言の解除を発表した。首相代行は解除の理由について、「暴力的な事態が収まった。宣言継続は経済などに悪影響を及ぼす」と述べた。

 サマック前首相は2日、デモ隊同士の衝突で死者が出たのを受けて非常事態宣言を発表。軍を動員して、反政府団体「民主市民連合」が首相府を占拠する事態を打開しようとしたが、軍が中立姿勢を保ったため、宣言は実効性を持たないまま終わった。

 経済団体などからは「投資や観光にマイナスの影響が大きい」として早期解除を求める声が高まっていた。

 最大与党「国民の力党」は、9日に失職したサマック氏に代わる新首相を自党から擁立する方針だが、市民連合は「国民の力党出身の首相は受け入れない」として首相府占拠を続ける構えで、政治混乱が収拾に向かう見通しは立っていない。

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