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2008年09月14日(日) 17時40分

36カ国からアーティスト集結 韓国・光州ビエンナーレ産経新聞

 韓国南西部の光州市で2年に1度、偶数年に開かれている現代アートの祭典「第7回光州ビエンナーレ」がこのほど開幕した。「年次報告」と題して、最近1年間に韓国内外で行われた展示やパフォーマンス、映像などが展示されている。開催期間は11月9日まで。

 会場は、光州ビエンナーレ展示館、光州市立美術館、毅斎美術館、光州劇場、大仁市場の5会場。会場には、36カ国から127人のアーティストが参加し、115作品を展示している。

 展示の総指揮に当たったナイジェリア出身で米国在住のキュレーター、オクイ・エンベゾー芸術総監督は「市民と一緒に準備したビエンナーレは、光州のみならずアジア地域で開かれる国際現代美術イベントの中でも、最も記憶に残るイベントになるだろう」と評した。今回の展示にはとくに主題を設けていないのが特徴。オクイ総監督は「観客が展示をみて感じたものが主題だ」と話した。

 展示は、「道の上で」「提案」「差し込み」の3セクションで構成される。「道の上で」は、2007年下半期から今年上半期まで世界各地の有名美術館で開かれた36の展示を集めた。

 「提案」は韓国と米国、東南アジア、北アフリカで活動中の5人のキュレーターがそれぞれの企画に沿って選定した作家の作品を展示している。

 「差し込み」は、今年のビエンナーレのために特別に企画されたもので、新たなプロジェクトや作品がさまざまな形で披露されている。

 「物理的テスト」と題した作品を出品している日本人アーティストの田中功起さん(32)は「いい作品が多いので、選ばれて光栄だ。本気でぶつかり合うガチンコ勝負の展示の中で、自分の作品がどう見られるかがすごく気になる」と話した。

 光州ビエンナーレの会場の1つにもなっている市立美術館では期間中、「ルーベンス、バロック傑作展」も開催されているので、こちらにも足を運ぶのも良いかも。

 また、光州は「芸術の都」のほか、「味の都」とも呼ばれる。芸術を楽しんだ後は、おいしい韓国料理でもいかが?ちなみに光州の代表的な食べ物は、鴨のスープ、キムチ、トッカルビ、ピビンバ、韓定食。ソウルからのアクセスは飛行機(所要時間50分)か高速鉄道(KTX、約3時間)で。

 光州ビエンナーレの一般の入場料は大人1万2000ウォン(約1200円)、13歳から19歳まで5000ウォン、4歳から12歳まで2500ウォン。期間中は無休。(光州 水沼啓子)

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